デジタルマーケティングのインハウス化は人手不足を根本から解決するこれからの新しい手法

皆様、初めまして。プロストイック代表の久保田と申します。

本記事では弊社プロストイックがインハウス化(内製化)を単なる手法としてとらえているわけではなく、日本全体の社会問題である”人手不足”を”ボトル”に近い部分から解決することを秘めた方法であることをお話させていただきます。

近年、これまで頼ってきた代理店のデジタル運用を見直す企業が増えてきており、自社での運用へ切り替える舵を取り始めている企業が増えてきています。

しかし、そこで企業が直面している深刻な問題の一つが「人手不足」です。

この状況下で効率的かつ持続的な成長を実現するためには、外部の代理店に頼るだけでなく、自社内でデジタルマーケティングの体制を構築する「インハウス化(内製化)」が求められています。

この新しい手法は、単にコスト削減だけでなく、企業の競争力を高め、人材育成や知見の蓄積にもつながる点で大きな可能性を秘めています。

ここではデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)のトレンドや年々深刻化している人手不足の現状などについてお話します。

現在の日本をとりまくデジタル人材不足の状況

現代のビジネス環境では、デジタルマーケティングの重要性がますます高まっています。デジタル技術の急速な進展に伴い、企業はデジタル人材の確保に奔走しています。

しかし、需要に対して供給が追いつかず、多くの企業が優秀な人材を確保できない状況にあります。

特に中小企業や地方の企業では、大手企業と比較して人材確保が一層困難です。(これは物理的な立地面もありますが、待遇や労働環境、福利厚生など様々な条件で資本体力がある企業へと収束していることが挙げられます)

さらに、デジタルマーケティングの専門性が求められる中で、即戦力となる人材は限られており、人手不足は今後も深刻な課題となるでしょう。このような状況を背景に、インハウス化(内製化)が有効な解決策となり得るのです。

今後ますます人手不足が加速して人材の奪い合いになる(採用苦戦)

今後の予測として、デジタル人材の需要は増える一方で、供給は追いつかないため企業間での人材奪い合いが激化すると考えられます。(現在も激化しています)

特に経験豊富な人材は一層の高騰が予想され、採用にかかるコストも増加します。

このような背景から、企業が長期的な成長を目指すならば外部に頼るだけでなく、自社で人材を育成しデジタルマーケティングをインハウス化(内製化)することが経営課題となります。

中長期的なマーケティング戦略や持続性のある経営、人材採用に苦戦する前に、インハウス化を進めることが最も賢明な一手と言えるでしょう。

デジタル人材に投資をすることが企業としての成長戦略のかなめになる

デジタル人材への投資は、単なるコストではなく企業の将来を左右する重要な成長戦略です。

優秀な人材を採用するだけでなく、既存社員をデジタル分野で育成し強力なチームを構築することが長期的な競争力を生み出します。

さらに、インハウス化によって、自社独自のノウハウやデータが蓄積され、外部に頼らない強固な体制が形成されます。これにより、短期的な成果だけでなく、持続可能な成長を実現できるのです。

代理店に依存することはもうやめませんか

ここまで聞いて、多くの企業のご担当者、責任者の方は「いや、うちの会社は人がいないし無理だよ」「深くお付き合いしている代理店がいるしインハウス化(内製化)に切り替えなんてできない」「現状は今の代理店に満足しているから必要ない。「その時になったらまた考えればいい」等、難しいと思われた方も少なくないのではないでしょうか。

1つでも当てはまっているものがあればやはり今後、待ち受ける経営課題に対処することが困難になることがあるでしょう。

現状、多くの企業がデジタルマーケティングにおいて代理店に依存している現状があります。

まずはこれは日本全体の。米国の場合デジタル人材は事業会社内で採用していて、外部の代理店に所属しているケースは少ないです。しかし日本の場合、多くのデジタル人材は外部の支援会社や代理店の集中していて、事業会社にデジタル人材が在籍していることが相対的に少ないです。

なので、代理店に委託せざるを得ない状況なのは事業会社のマーケティング担当者からすれば仕方がないこともあります。

しかし、果たしてそれが最善の方法でしょうか?代理店に任せることで一時的な成果を得ることは可能かもしれませんが、長期的な視点では多くのリスクやデメリットが存在します。

企業の本当の成長は、自らがデジタルマーケティングの知見を持ち、自社で運用できる体制を作ることで実現します。次に、代理店に頼ることの問題点を具体的に見ていきましょう。

代理店に頼ってばかりの組織は全くもって育たない

自明なことですが、代理店に依存している企業は、社内のデジタルマーケティングスキルが育ちません。外部に任せてしまうことで、社員が自ら学び、試行錯誤する機会を失ってしまうからです。

結果として、日本全体のデジタル戦略は代理店任せになり、自社の目指す方向性や価値観に合わない施策が行われるリスクが高まります。

また各企業内で「戦略と実行の分断」も課題となっています。つまり経営やマーケティングの上流・戦略部分は専門家に任せるが、実行部分は別の代理店に任せるため、実行内容が「地に足のついた内容」になっていないことが非常に多いです。

例えば戦略的には「競合を上回るキャンペーンを季節ごとに発信して新規顧客を倍増させる」構想があったとしても実行するリソースが足りていない、ノウハウがない、実行する代理店すら決めていないなど首尾一貫した構想になっていないことがほとんどの企業で顕在化しています。これもまさに代理店依存した結末です。

代理店の担当者によって成果が変動(かなり深刻)

代理店に依頼する場合、担当者のスキルや経験に大きく依存します。よく事業会社のご担当者は「この会社は有名だから安心だろう」という判断基準で選ぶことがありますが、かなりリスクが高い選び方です(与信判断で社会的信用力の高い企業を選ぶこともあるとは思いますが)。

大手代理店・大手企業にするとかなりの高確率で担当者が年1回、早いと半年に1回ペースで変更されます。ベテランの担当者がつけば良い成果を得られることもありますが、大体は若手から若手担当者へ変更に加えて、ひどい企業だと引き継ぎもままならないことが実は多いのが他社で起きている現状です。(こういった話はあまり表にでないので、事業会社のご担当者は知らないことも多いです)。

そして担当者の変更やスキル・引き継ぎ不足が原因で、突然成果が落ちることも珍しくありません(なにより提案の数などが少ない)。これでは、企業は安定したデジタルマーケティングの成果を得ることが難しく、外部の変動要因に左右されることになります。

軽く捉えてらっしゃる方もいるかもしれませんが、実はかなり深刻な問題です。

代理店側が悪徳な場合がある(大手だからといって安心・実績豊富だとは限らない)←少し加筆する

大手代理店でも必ずしもクライアントの利益を最優先にしているとは限りません。場合によっては、自社の利益を優先する施策や、過剰な広告費を提案されるケースもあります。

特に、大規模な予算を持つ企業に対しては、そのようなリスクが高まります。これに対して、インハウス化すれば、自社の意図や利益を最優先に考えた施策を打つことができ、無駄なコストをかけずに済みます。

むしろ大手企業ほど人手を増やすのに新卒採用を増やしているので、若手・経験が浅い担当が付くことが多いのは先ほども触れたように業界内では通例のお話です。

代理店に言われた通りにやっても待っているのは良い成果ではない

そして代理店の提案通りに施策を進めても、期待通りの成果が得られないことも少なくありません。

もちろん最低限のデジタルマーケティングの知識を有しているのでスタートするレベルや取り扱う商品・サービスにもよりますが一定量の成果を出せる代理店もあると思います。

代理店側も一般的な施策やトレンドに基づいて提案を行いますが、自社の独自性や顧客の特性に合わない場合、効果が薄いことがあるのです。

何よりエンドユーザーのことを理解していないケースが非常に多い事が多いです。

例えばgoogle広告であればgoogle側が設けた一定の運用基準があります(これを理解していない代理店も多いですが)。なので、設定自体は一定水準にもっていけるのですが訴求すべき内容(ベネフィット、刺さる文言、ユーザーコミュニケーション)がずれていることが多いです。あるいはそもそもgoogle広告が最適なのかのプランニングの部分で差がでることもあります。

本来、一番その商品やサービスを理解して、ユーザー(顧客)のことを一番理解しているのは事業会社の方々なのでターゲットの明確化、デジタル上でのコミュニケーション方法など牽引できる可能性を非常に秘めています(この場合、既存業務が忙しい、デジタル手法には詳しくないなどの理由で代理店任せにしている事が多い)。

代理店は自社商品やサービスについて詳しくない

先程の話とやや重複はしますが、代理店がいくらマーケティングのプロフェッショナルであっても、企業自らが持つ商品やサービスの深い知識には及びません。

これでは、消費者に対して本当に伝えるべき価値を十分に伝えられないことがあります。

インハウス化することで、自社の商品やサービスに精通した社員が直接マーケティングを行い、より的確で魅力的な情報発信が可能となります。

代理店にいるのは新卒で入った若手や未経験中途が担当になる比率として多い(なぜなら代理店も人手不足だから)

実は代理店自身も人手不足に悩んでおり、担当者に新卒の若手や未経験の中途社員がつくことが多くなっています。

経験の浅い担当者が、自社の重要なマーケティングを任されるリスクは非常に大きいです。

この裏側にある仕組みとして、これはとある広告代理店の例ですが「運用金額」によって担当者を仕分けしているケースがあります。

つまり1億円出す企業には優秀なベテラン担当者を、月500万円の場合は若手担当者をという具合です。

また、会社によっては親会社にあった依頼を子会社へ投げているケースもあります。これも代理店側からすれば当然の対応といえばそうなのですが、依頼した事業会社側からすれば、良い担当者を当ててほしいのは至極真っ当なご意見としてあります。

ここで少し前の話に戻りますが「大手企業」が「安心・安全」「実績豊富」とは限らないということです。

そのため、代理店に依存することで失敗する可能性が高まります。一方、インハウス化によって、自社の文化や価値観を理解した社員がマーケティングを担当することで、より質の高い運用が期待できます。

マーケティングは代理店の方が詳しいが自社の商品やサービスは自社員の方が圧倒的に詳しい

マーケティングの技術やトレンドに関しては、確かに代理店の方が詳しいかもしれません。

しかし、自社の商品やサービスについての理解は、圧倒的に自社の社員が上です。

この両者を組み合わせることが、最も効果的なマーケティングを生み出す鍵となります。

インハウス化により、マーケティングの知識と自社商品の深い理解を兼ね備えたチームを作ることができれば、他社に負けない競争力を発揮できるでしょう。

デジタルマーケティングのインハウス化(内製化)の表向きなメリット

デジタルマーケティングのインハウス化は、表面的には多くのメリットが目に見える形で現れます。

外部に依存せず、自社のリソースで運用することで、コスト削減やスピードの向上、人材育成など、直接的な利益が期待できます。

これらのメリットは、企業が短期的に効果を感じられる要素であり、経営層にとっても説得力のある導入動機となります。

しかし、これらはあくまで表面的なメリットに過ぎず、本質的な意味合いは別にあります。それについては次章で詳しく触れていきますが、まずは表面的なメリットを確認していきましょう。

コスト削減ができる(代理店マージン、採用人件費)

デジタルマーケティングをインハウス化するメリットの一つとしてまず話に挙がるのはコスト削減です。

代理店に外注する場合、マージンや手数料がかかり15%~35%程度のマージンが発生することもあります(あるいは固定費用として月額)。

仮に広告代理店だとして広告の出稿規模にもよりますが、月に500万の広告費用として10%としても50万円、20%としても100万円程度のコストがかかります。これを年単位、数年単位で考えると人が雇える分程度の費用になります。

他のSEOや制作なども単純なコスト計算でいえば同様になります。

後ほど解説しますが、単純にコストカットだけを目的とするのであれば失敗する可能性は高く自社の状況に合わせた体制を組み、人件費のコントロールなど自社環境と今後の持続可能な組織方針をきちんと定めるべきでしょう。

代理店へのコミュニケーションコストが減るのでスピード対応にも迅速になれる

インハウス化のもう一つのメリットは、代理店とのやり取りにかかるコミュニケーションコストの削減です。

代理店を介する場合、施策の実行までに打ち合わせや報告、フィードバックなど多くの時間が必要ですが、インハウス化することで、意思決定のスピードが飛躍的に向上します。これにより、急な市場の変化やトレンドにも迅速に対応できるため、競争力が高まります。

例えば緊急でセールを実施したいから、広告を出したい。ユーザーから問い合わせが来ているから広告を止めたいなど臨時で対応しなくてはいけない場面も出てくるでしょう。

代理店にもよりますが担当者は1人10~20社以上抱えていることもあります。その際に自社を優先して対応してくれないシーンも平気であります。

インハウス化することで自社社員がクイックに対応できるようになるので、無駄なやり取りや代理店ストレスなどは減ることが多いです。

代理店担当者に成果が左右されなくなる

代理店を利用していると担当者がコロコロと変わるケースが多いです。

担当者が変わると運用の考え方(厳密にはスキルレベル)が変わるので良くなることもありますが、悪くなることも当然あります(どちらかというと悪くなることの方が多いです)。

担当者の変更は皆さんが選びたがる大手代理店で特に多い傾向があります。これは若手には小規模の案件を複数任せてスキルがつくともう少し規模の大きい企業を任せる流れがあり、人材が玉突き式に変化するからです。ここでいえば、金額規模が変わらなかったり、広告の出稿金額に伸びしろがない場合はずっと若手担当者がつくことも可能性としては高いです。

この担当者変更は非常に成果と関係があります。本当に人によってマーケティングのレベルが変わるので、冒頭の方にもお話した「有名な会社名で代理店を選ぶと失敗する」ことに繋がってきます。有名な代理店ほど人の入れ替わりが激しくそこに左右されることが多いからです。

インハウス化を進めるとこの担当者によって成果が左右されるストレスがなくなります。

マーケティング人材採用に困らなくなる←少し極論過ぎるので保留

インハウス化を進めることで、外部の専門的なデジタル人材に依存する必要がなくなります。

代理店に頼る場合、特定のスキルを持つ人材の採用が難しく、外部からのサポートに頼らざるを得ませんが、自社で人材を育成することで、その課題を解消できます。

採用活動のコストや時間を削減し、長期的には自社のニーズに合ったマーケティングチームを形成することが可能です。これにより、マーケティング施策を自社で柔軟に運用できるようになります。

インハウス化を進めることで、社員が主体的に取り組み、企業全体がデジタルスキルを磨いていくことが可能になります。

社員のキャリア形成に繋がる(これまで事務員だったのがマーケターへ成長)

インハウス化は、単に業務の内製化にとどまらず、社員のキャリア形成にも大きく寄与します。

これまでマーケティングに携わっていなかった社員が、新しいスキルを学び、マーケティング担当者として成長できる機会を提供します。

当社の事例でいえば事務員や営業マン、銀行員や通訳などの方がマーケターとしてデジタル施策の運用を回せるようになっています。デジタルマーケティングの専門知識を身につけることで、キャリアの幅が広がり、個々の成長が企業全体のパフォーマンス向上に繋がります。

離職防止に繋がる(新しいキャリア形成)

インハウス化によって、社員が新しいスキルを習得し、キャリアパスが広がることで、離職防止にも効果があります。

転職の主な理由は「給与」「人間関係」「キャリア」などが挙げられます。

大きく違う業務・仕事をしようとすると多くのケースは転職をせざるを得ませんが、今いる会社内で新しいことにチャレンジする環境があれば新しいキャリアパスを築けるだけではなく、離職防止にも繋がります。

特に、挑戦的な業務に取り組むことができる環境は、社員のモチベーションを高め、会社に対する忠誠心を強化できる可能性もあります。

新たなキャリア形成の場を提供することで、社員が自社で長く働く意欲を持ち続け、結果として、企業全体の成長にも繋がるのです。

【本質】デジタルマーケティングのインハウス化(内製化)は企業やチームの新しい文化や風土を作ることが本質的な意味

ここまで代理店の裏側やインハウス化のメリットなどを伝えてきましたが、いよいよインハウス(内製化)の本質的な部分に触れていきたいと思います。

インハウス化の本当の価値は、単なるコスト削減や効率向上にとどまりません。

企業やチームに新しい文化や風土を生み出し、組織そのものの成長を促すことがその本質です。

デジタルマーケティングをインハウス化することで、社員全員が自社のマーケティング施策に責任を持ち、企業全体としての成長を意識するようになります。

これによって、ただの外注作業では得られない「自分たちの手で成果を出す」という感覚が根付くのです。

単純な中途で人を採用したり、自社で手を動かす社員を雇う・育成することとは違う

インハウス化の成功には、単に中途社員を雇うだけでは不十分です。

自社で手を動かす社員を育成するだけでなく、全体的な企業の考え方やチームの文化を根本から変える必要があります。

マーケティングというのは戦略から施策の実行まで一連の流れが自部署だけで完結することは大手企業になればなるほど少ないです。

システム部門やコールセンター、営業部など他部署との協力を仰ぎ事業や施策を成功に導いていきます。

これまでは自社で賄えない部分を代理店へ丸投げしていた部分を自社で考え、自社で実行するため自社内・チーム内での連携が必要不可欠です。

デジタルマーケティングは、会社全体の戦略と連動しているため、各部署が密接に連携し、協力する体制を作ることが重要です。このプロセスを経ることで、単なる技術者を雇う以上のメリットが得られるのです。

コスト削減だけを目的としてはいけない

インハウス化(内製化)を進める際、コスト削減だけを目的にしてしまうと、本来得られるべき大きな成果を逃す可能性があります。

先ほどはインハウス化(内製化)のメリットでコスト削減をピックアップしました。

しかしコスト削減はもちろん重要ですが、それ以上に企業の成長やイノベーションを目指すべきです。

自社でマーケティングを行うことで、外部の目線では捉えきれない、自社の強みや潜在的な価値を引き出すことができます

これが、インハウス化の本質的なメリットと言えるでしょう。

代理店依存から脱却して本当に自社のサービスや成長についてを考える体力が付く

インハウス化(内製化)の進行により、企業は代理店に依存することなく、自社の成長戦略を主体的に考える体力がつきます。

外部に頼ることで手軽に解決策を得ることもできますが、これではいつまでの代理店依存の状態が続き企業としてはリスクです。

インハウス化(内製化)によって自らの手で数値を引き上げる経験、PDCAを回す経験は、企業全体の成長意識を高めることに繋がります。

自社のサービスを深く理解し、マーケティング施策と成長戦略をリンクさせる力が身に付きます。

社内プレゼンスが上がり、会社的にもマーケティングの位置づけが重要になる(これまでは社内的に注目されていなかった)

インハウス化(内製化)を通じて、社内でのデジタルマーケティングの存在感が高まります。

これまでは外部に依存していたために社内的な関心が薄かったマーケティング部門が、インハウス化を進めることで注目を集め、他部署との連携が強化されます。

これにより、会社全体の中でマーケティングの重要性が認識され、企業戦略の中での位置づけがより明確になるのです。

またこれまでは代理店から言われたことをそのまま上司や他部署へ説明をしてきて、イレギュラーな質問が来た場合はまた代理店へ確認して応対といった二度手間、三度手間のコミュニケーションをとっていませんでしたでしょうか。

インハウス化(内製化)を進めることで戦略から実行の一連のプロセスを自ら考えていくので説明に深みや納得感を持たせることができますし、逐一代理店への確認なども不要になります。

自分で考えて自分で実行するので、その事業や施策をどう成功に導くかを受動ではなく能動で考えていくことになります。ただ、外部の代理店が考えた表面的に筋が通ってる提案書より、自社のことを誰よりも理解している事業会社のご担当者が考えた戦略、施策の方がより一層深みがあり他部署も納得、協力関係を築くことに繋がるのではないでしょうか。

マーケティングの本気度が上がれば社内でのプレゼンスも向上してよりマーケティングへ投資することに繋がる可能性もあります。

【失敗事例】中途半端な想いや覚悟でデジタルマーケティングのインハウス化できるほど甘くはない

ここまではインハウス化(内製化)のメリットや本質について解説してきましたが、正直に言えばこれまで代理店へ頼ってきていた業務を自社で賄うため多かれ少なかれ負荷はかかります。

そしてデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)を進める際には、多くの企業が直面する課題もあり中途半端な覚悟で進めると失敗するリスクが高いです。

インハウス化は、単にコスト削減の手段ではなく、企業全体の変革を求める大きなプロジェクトです。

覚悟を持たずに取り組むと、かえってコストが増加し、社員の不満が高まる可能性すらあります。ただ企業に共通して躓くポイントがいくつかあるので、まずはそれを知ることで予防、対応策を事前に把握しておきましょう。

ここでは、失敗しやすいポイントについて詳しく見ていきます。

代理店コスト削減だけを目的とすると高確率で”失敗”する

まず多くの企業が、インハウス化(内製化)をコスト削減の手段と捉えがちですが、それだけを目的とすると失敗する可能性が高まります。

代理店の費用が削減できたとしても、内部のリソースが十分に整わなければ、期待する成果を上げることは難しいです。

インハウス化(内製化)は単なるコストカットではなく、企業全体の成長を目指す戦略的な取り組みであることを忘れてはいけません。

自社のみでインハウス化(内製化)を進めようとすると失敗します

インハウス化を自社のみで進めようとすると、外部からの視点や知見が不足し、プロジェクトが停滞することがあります。

自社のみでインハウス化(内製化)をしようとする場合の失敗ケースとして「中途社員で知ってる人を雇うから」「コスト削減を徹底するから(筋肉質化)」の2つが挙げられます。そしてそのいずれかも失敗リスクが高いことに気づいていません。

まず中途社員登用についてです。中途社員を雇う構想をどの段階で描いているかにもよりますが、これから中途社員を雇いインハウス化(内製化)を進めるという段階であればより一層リスクが高いです。

やはり中途社員は新卒や未経験と比べてキャリア経験があるし同様にインハウス化(内製化)の実績があれば申し分はないと思いますが、どちらかというとインハウス化(内製化)はチーム内や他部署とのコミュニケーションがとても重要になります。チームやそのチーム内の新しい文化を作っていくことがインハウス化(内製化)なので、単純にデジタルマーケティングの業務経験だけで採用しても上手くいく確率は低いでしょう。

そして2つ目のコスト削減の徹底ですが、初めからコストカットをしても肝心な成果が上がらなければ事業や会社としては成立しません。

勝ちパターンやノウハウという武器もなしに戦っていくのははっきりいって無謀ですし、現場社員からすれば「どう進めていいかわからないのに、インハウス化(内製化)なんて無理に決まってるでしょ。既存業務もあるのに」となりモチベーション低下や退職に繋がる可能性が高いでしょう。

なので、まずは一時的にでも外部の専門支援会社を入れて体制整備やスキル醸成、ドキュメント整備、勝ちパターン創出などを土台を作ってからにしましょう。トータルで見れば費用対効果もその方が高いです。

外部の専門家やコンサルタントのサポートを受けつつ、内部のリソースを強化することが成功のカギです。自社の状況だけに閉じこもらず、広い視野で取り組むことが必要です。

社員の理解が想定以上に追い付かずなくなく断念する企業も

インハウス化(内製化)を進める際、社員の理解やスキルが追いつかず、計画を断念するケースもあります。

特に、デジタルマーケティングに対する知識や経験が乏しい場合、社員が十分に対応できず、結果的に外部に再び依存することになる可能性があります。

インハウス化(内製化)を成功させるためには、適切なトレーニングやサポート体制を整えることが不可欠です。

トップダウンでインハウス化を決めると失敗します

インハウス化(内製化)をトップダウンで決定するだけでは、現場の理解や協力が得られないことが多く、結果的に失敗することが少なくありません。実はこれが一番多いです。

多くの企業の上層部は外注コストや支出部分に目を向けがちで、その必要経費にどれだけの労力やサポートが載せられているかまでは見ていません。そのため、容赦なくコストカットを断行することもありますが、そうするとこれまで代理店によって支えられてきた成果が一気に落ちることも全然あります。

現場での実務を担う社員の意見や声を無視した状態で進めると、内部の混乱が生じ、プロジェクトが思うように進まないリスクが高まるので、繰り返しになりますがインハウス化(内製化)はマーケティングのスキルというより、社内連携やコミュニケーションの方が重要になります。

成功させるためには、トップダウンとボトムアップの両方からアプローチすることが重要です。

中途社員を即席で雇ってインハウス化(内製化)しようとすると失敗します

先ほども軽く説明をしましたが、中途社員を急いで雇用してインハウス化を進めようとすると、スムーズに運用できないケースが多々あります。

中途社員がすぐにチームに馴染み、即戦力として活躍することを期待するのは無理があります。

特に、自社の文化や方針に慣れるまでに時間がかかり、その間に結果が出せないことでインハウス化(内製化)が頓挫するリスクもあります。

前提として成果を上げることがインハウス化(内製化)の意義です

まとめになりますが、インハウス化を進める目的は、コスト削減や人材確保ではなく、最終的に成果を上げることにあります。

自社でデジタルマーケティングを運用することで、企業が本来持つ潜在的な力を引き出し、結果に結びつけることが最大の目的です。

皆さんコストカットに目が行きがちですが、コストカットをしても成果が上がる(少なくともこれまでと同様のレベルを保つ)ことが前提ですので、そこをはき違えないようにお願いします。

この目的を見失わないことが、インハウス化を成功させるための非常に重要なポイントです。

デジタルマーケティングのインハウス化(内製化)は中長期的には最大のリターンが待っている

失敗談を聞くと、自社を取り巻く環境での不安要素を際限なく挙げてしまい、実施することに委縮をしてしまう企業もあります。

しかしインハウス化を進めることは、短期的には課題も多いかもしれませんが、中長期的には非常に大きなリターンが期待できます。

自社内でデジタルマーケティングを運用する体制を確立することで、長期的な競争優位性を保つことができ、他社と一線を画す存在へと成長できる可能性があります。これは代理店に依存したままの状態では決してたどり着くことができない強固な組織体制ですし、社員が自主的に動き始める環境を作り出すことができれば、さらなる企業の成長を促進する原動力となります。

知識ゼロ、マーケ経験ゼロでもインハウス化は可能

始めにお伝えしておくと、これまでデジタルマーケティング触れたことがない企業でも、インハウス化は可能です。

多くの方は「もう50代だから」「既存業務と掛け持ちで新しいことを勉強するのはつらい」などできない理由を挙げますが、大切なのは、初めての挑戦を恐れずに取り組み、継続的に学びながら改善を重ねることです。

外部のサポートを受けながら、自社での運用体制を徐々に構築していくことで、初心者でもインハウス化を成功させることができるのです。

自社で運用すると社員が能動的に自社のコアコンピタンスやバリュー、ベネフィットを考え始める

インハウス化を進めることで、社員が自社の強みや価値をより深く理解し、マーケティング活動に反映させるようになります。

これにより、単なる広告やSEOなどの施策だけでなく、企業のビジョンや理念に基づいた戦略的なマーケティングが可能となり、他社との根本的な差別化を図ることができるのです。

以前、支援していた証券・暗号資産などの業界で1位、2位を争っている会社を支援していました。競合は元々2位だったのが見る見るうちに勢いをつけて数年で1位の座を獲得しました。やってる施策やサービス内容はほとんど変わらないのに、なぜかどんどん数値を抜かれていきました。

数年に一度情報交換をするタイミングがあり、話を聞いていると「うちは自社で社員を雇ってマーケティング(施策・プロモーション)の部署を持っていますよ」「インハウス(内製)でPDCAを回しているから施策もクイックに実施できています」という話がでてきました。

証券・暗号資産等は市況(市場の動向のことで金利変動や要人発言などで価格が動きます)によってユーザーが動きます。

例えば株式市場でいえば株価が大きく上昇する傾向が続けば、勝ち馬に乗ろうと多くの顧客が新規参入してきます。ただ多くの証券会社があるので、どれを選んでもらえるかはいかにユーザーに最初に認知を促したり、プレファレンス(好意)を持たせるかによって変動してきます。そうです。

この競合は初速の動きが非常に早く、ユーザーに「株式始めるならうちの会社だよ」とアピールするのがとてもうまかったのです。なので、サービスの違いや施策の違いはないけど、インハウスで実施しているからこそ代理店への依頼、コミュニケーションコストをかけず数値を大きく伸ばしていました。

これはあくまで一例ですが、まとめると強い組織というのは自社の社員が自ら考え、自ら動いていく事例です。決して代理店におんぶにだっこの組織では成しえない成長だと思います。

インハウス化(内製化)をすると、社員が能動的に動き出す

よく組織のキーマンが辞めそうになると「仕事が回らなくなる」「もう少し若手が育つまで待ってくれ」等、これまでは強気に出ていた上司や会社も歩み寄りを見せるケースがあります。確かに会社にとってキーマンに辞められると残った社員に業務が分配されるので同レベルの引継ぎ社員でもいない限り負荷はとても増えます。これまで顧客との関係もその人が築いてきていたのであれば、尚のことです。

ただ一時的には負荷はかかりますが、その中からもリーダーとして立ち振る舞いを発揮してくれる人が現れてくれることもあります。これまで頼れる上司がいたから頼ってきたが、いざ居なくなると「自分がやらなければ」と一念発起をして頭角を現すことがあるのです。

インハウス化(内製化)も同じ旅路をたどることが企業への支援を通じて思う部分が多いです。インハウス化(内製化)とは単純に外部の代理店に任せていたタスクを自社内で完結させるという話ではありますがそれだけではなく、自分たちで自社のことを首尾一貫して本気で考えていくので、大げさに言えば組織の文化や価値観を考える(変える)ことでもあります。

逆に言えば、単純に代理店の業務をインハウス化(内製化)するだけでは持続的な成果を上げることは難しいでしょう。

インハウス化(内製化)を通じて、社員が自発的に動き出すようになるには、上層部の支援と現場の協力が不可欠です。

両者の意見が一致し、共通の目標を持つことで、インハウス化(内製化)がスムーズに進行し、社員が自ら考えて行動する環境が整います。これにより、全社的な成果が高まるのです。

人材、組織、施策の実行数などで競合優位性を保てる(他社は人材不足、代理店の担当者依存、施策も制限)

インハウス化(内製化)を進めることで、他社が直面する人材不足や代理店依存の問題を回避できます。

先ほども例として挙げましたが、単純な施策優位性ではなく、持続可能な成果を上げるためには「施策」「チーム「組織間連携」が連動していることが必要不可欠です。なので、弊社プロストイックはマーケティング施策のインハウス化(内製化)の重要性として広告やSEOなど施策一辺倒ではなくガバナンス整備や採用など幅広く支援をしています。これこそがインハウス化(内製化)の本質だからです。

自社での運用体制を強化し、柔軟に施策を実行できるようになることで、競争優位性を確保できます。

これにより、他社との差を広げ、より強固な市場ポジションを築くことが可能です。

株式会社プロストイックの本気

ここまで弊社プロストイックのインハウス化(内製化)に対する主張や思想をお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。

デジタルマーケティングのインハウス化を成功させるためには、単に知識を提供するだけでなく、企業そのものを根本から変える覚悟が求められます。

株式会社プロストイックは、その覚悟を持ったパートナーとして、クライアント企業の成長を本気で支援します。私たちの支援は、表面的なノウハウ提供や単なるコスト削減にとどまらず、企業の文化やマインドセットまで変革することを目指します。それでは、プロストイックが提供する「本気」のサービスについて詳しく見ていきましょう。

本質的なご提案をします(当たり前ですが自社の利益のことだけを考えた提案はしません)

常套句ではありますが、私たち株式会社プロストイックはデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)をご提案していますが、それは企業の人手不足をボトルネックから解消するという企業課題を持続的に解決するミッションを掲げてご提示をしています。

なので、ソリューションとしてはデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)ですが、企業のマーケティングをより強くするためにAI活用のご提案や採用の支援なども行っております。

すべてのご提案は常にクライアントの利益を第一に考えており私たちは、ただ単に自社の利益を追求するような提案は決して行いません。(そもそもデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)は自社で体制を組めたりナレッジやノウハウが貯まれば、我々はご支援の役目を終えます。加えていえば、ながらで広告の運用を中長期的にしている広告代理店とは立場が異なります。)

クライアントが持続的に成長し、デジタルマーケティングのインハウス化を通じて本当に成功できるよう、本質的な提案を行います。

そのため、短期的な利益にとらわれず、長期的に効果が出る施策や成長戦略にフォーカスします。信頼関係を大切にし、誠実で意味のある提案をすることが、私たちのスタンスです。

組織の文化やマインドを変えることは容易ではないので、徹頭徹尾のご支援をお約束します

繰り返しになりますが、デジタルマーケティングのインハウス化(内製化)は、単に技術的なスキルを導入するだけでは成功しません。

組織の文化や社員のマインドセットそのものを変革する必要があります。

しかし、これは非常に難しいプロセスです。

株式会社プロストイックは、その難しさを十分に理解し、クライアントがこの変革を成功させるために徹底的なサポートを行います。

途中で挫折することがないよう、最初から最後まで寄り添い、全力でご支援することをお約束します。

コスト削減、ビジネス成果向上、社員のキャリア形成などゴールに応じて本気でご支援します

求めるゴールは、企業ごとに異なります。株式会社プロストイックは、その多様なニーズに応じた柔軟なサポートを提供します。

例えば、コスト削減を重視する企業には効率的な運用を、ビジネス成果向上を目指す企業には戦略的な施策を提案し、社員のキャリア形成を重視する企業には育成プランを提供します。

私たちは、クライアントが達成したい目標に合わせて、常に本気で支援しています。

まとめ

以上が弊社プロストイックがデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)に対しての価値観であり、信条です。

インハウス(内製化)をこれまでどう考えていたかは人それぞれかとは想いますが、決して平坦な道ではないですが到達不可能という道でもありません。

弊社も多くの企業をインハウス(内製化)していますが、クライアントと一緒になって進めています。

クライアント様の中には「今まで広告の管理画面を触ったことがない」「数値が苦手」などの方が多くいらっしゃいましたが、いずれも自社内で運用をできるレベルまで到達しております。

コスト削減、社員育成、ビジネス成果向上を同時に実現すると同時に世の中の人手不足を根本から変える手法がインハウスかと思うので、ぜひ本記事を通じてご興味を持っていただければと思います。

デジタル人材に投資をすることが企業としての成長戦略の要になる

デジタル人材への投資は、企業が未来に向けて成長するための重要な戦略です。インハウス化を通じて、社内でのデジタルスキルを高め、持続的な成長を実現するための基盤を築くことができます。

自社社員こそ最も自社サービスのことを知っているキードライバー

最も自社のサービスや製品を理解しているのは、自社の社員です。インハウス化を進めることで、その強みを最大限に活用し、マーケティング施策を効果的に展開することができます。

プロストイックは単なるインハウス化(内製化)のレクチャーや運用補佐ではなく、チームや組織を新しく創るところもまで支援します

プロストイックは、インハウス化をサポートするだけでなく、企業のチームや組織の再編まで支援します。単なる運用補佐ではなく、企業全体の成長を促すパートナーとして、長期的な成功を目指した支援を行います。