Pictory(ピクトリー)とは(特徴)
Pictoryは、AIを駆使してキーワードやプロンプトから自動的に動画を生成するサービスで、初心者でも簡単か素早く動画を作成できるのが特徴です。
ビジネスプレゼン用の動画からSNSに特化した短編まで、多様な形式に対応しており、特にマーケティングやコンテンツ制作に重宝されます。
また、豊富なテンプレートやライブラリを備え、キャプション生成などもAIが自動で行うため、迅速かつ簡単に視覚的なインパクトのあるコンテンツが制作可能です。
ここからは、Pictoryの主要な特徴について詳しく見ていきましょう。
キーワードやプロンプトから自動的に動画を生成
Pictoryの大きな特徴の一つは、キーワードやプロンプトを入力するだけでAIが動画を自動生成してくれる点です。
ユーザーがキーワードを設定するだけで、AIがそのテーマに合わせて画像やビデオクリップを選択し、テキストやナレーションを自動で組み合わせ、短時間で完成度の高い動画が仕上がります。
この機能は、コンテンツ制作の経験が少ない方でも手軽に動画を作成できるように設計されているため、動画編集や撮影の知識がなくても安心して利用できます。
生成後の動画は、必要に応じて手動で編集や微調整が可能(というか必須)なため、テーマやプロモーションに応じて動画のクオリティを高めることができます。
マーケティングにおいては、時短を図りながら効果的なビジュアルコンテンツが求められるため、Pictoryは多忙な企業やマーケターにとって最適な選択肢となるでしょう。
キャプション生成もAIが自動で実施
PictoryではAIがキャプションを自動生成してくれる機能も備わっており、動画制作における作業を大幅に簡略化します。
キャプションは視聴者が動画内容をより理解しやすくするための重要な要素ですが、手動での入力には手間がかかります
PictoryはAIによる音声認識を使って、動画のナレーションや音声から即座にキャプションを生成するため、効率的に視覚情報を提供できます。
この自動キャプション機能は、精度が高く、文章の流れや視覚的なテンポを考慮した配置がなされるため、視聴者がストレスなくコンテンツを楽しめます。
また、多言語対応も可能で、特にグローバル向けに配信する動画でも活用しやすいのが利点です。多忙なマーケティングチームにとって、キャプションの自動生成機能は作業時間・納期の短縮に役立つと思います。
パワーポイントやサイトURLの添付だけで動画を生成可能
後ほど画像で解説をしますが、動画URLや自分で持っているパワーポイントの資料からも動画の生成が可能です。
添付をするだけで、そこからテキスト情報を読み取り自動でキャプションや映像を生成してくれます。
これはかなり便利で資料を動画化したい、このサイトを動画化してもっとわかりやすく伝えたいなどのニーズもあるのではないでしょうか。(後ほど体験談を解説します)
素材となるライブラリが用意されてテンプレートが豊富
Pictoryは、視覚的な素材を豊富に取り揃えたライブラリ(いわゆる映像のテンプレートですね)を提供しており、ユーザーはその中から動画のイメージに合った素材を選んで使用することができます。
イラスト、写真、映像クリップなどが多数揃っているため、撮影やイラスト作成の手間がなく、マーケティングやプロモーションにふさわしい動画をスピーディーに仕上げられます。
テンプレートの種類も多く、ビジネス、エンターテインメント、SNS投稿など用途に応じたレイアウトが事前に設定されています。
これにより、動画作成の経験がなくても、テーマに合わせたテンプレートを選択して簡単に編集を進められるため、企業のブランドイメージにマッチしたプロフェッショナルな動画が短時間で完成します。
また、テンプレートは自由にカスタマイズ可能で、文字フォントや色などを企業のガイドラインに合わせて設定することで、ブランディングを強化したコンテンツ制作が可能です。
ビジネス動画からSNS動画まで対応可能
Pictoryはビジネス向けのプレゼンテーション動画から、SNS用の短編動画まで、多様なコンテンツに対応しています。
SNSでは短いインパクトのある動画が求められる一方、ビジネス向けの動画では情報量が多く、信頼性を感じさせる内容が求められるかと思います。
Pictoryはテンプレートと機能が多いので、マーケティングにおけるクリック率やエンゲージメントを向上させる効果的なコンテンツが制作できます。
例えば、企業の製品紹介ではシンプルなテンプレートを使用して、商品の特徴やメリットをわかりやすく紹介することが可能です。
SNS向けの動画では、視覚的に鮮やかなエフェクトやテンポの良い演出が組み込まれているため、視聴者の関心を惹きつけやすく、拡散効果も期待できます。
このように、Pictoryはあらゆるプラットフォームで活用できる動画制作ツールとして、ビジネスとエンターテインメント双方のニーズに応えています。
youtubeやtiktokなど様々なSNSにも対応
PictoryはYouTubeやTikTok、Instagram、Facebookといった主要なSNSプラットフォームに最適化された動画を生成することができます。
それぞれのプラットフォームごとに推奨されるサイズや縦横比に対応しており、ユーザーは各SNSのフォーマットに合わせた動画を簡単に作成可能です。
この機能により、動画制作後のサイズ調整やフォーマット変換といった手間が省け、スムーズに各プラットフォームでの配信が可能です。
特にTikTokやInstagramのリールといった短尺動画では、Pictoryが提供するテンプレートの多様性が活かされます。
視覚的に映えるエフェクトやテキスト挿入が標準で用意されているため、初心者でもインパクトのある動画を短時間で制作することができます。
YouTube向けには、より長い動画やビデオブログ用のテンプレートもあるため、情報発信のスタイルに合わせた多様なアプローチが可能です。
その他
Pictoryはクラウドベースで提供されているため、場所を問わず動画制作が可能なことに加えて、複数のメンバーがアクセスしてプロジェクトに参加できるので、チームでの共同作業にも適しており、リモートワーク時の効率も高まります。
また、AIの学習によって提案されるテキストやビジュアルは、利用回数が増えるほどに内容の精度が向上するため、ユーザーにとってより使いやすくなるのが特長です。
Pictoryの使い方
Pictoryの使い方はシンプルで、ステップごとに直感的に操作ができるよう設計されています。特に、初めて利用する方でも数ステップで動画制作を進められるため、効率的なコンテンツ作成が可能です。ここからは、Pictoryの基本的な操作手順を順にご紹介します。
ステップ1:登録
まずPictoryの公式サイトにアクセスし、アカウント登録を行います。メールアドレスやSNSアカウントで簡単にサインアップが可能で、基本情報を入力するだけで数分で完了します。
新規ユーザーは無料トライアルを利用することができ、無料で基本機能を試せるため、操作性や使い勝手を確認するのに適しています。
登録が完了すると、Pictoryのダッシュボードにアクセスでき、アンケートが表示されます。ここら辺は全部英語ですが、あまり関係ないので飛ばしていいかと。
親切だと思ったのは初めての利用でも、チュートリアルが案内をしてくれました。これも全部英語ですが、まぁなんとなく映像で言ってることはわかりました。
チュートリアルが終わるとログイン画面へ移行します。
ステップ2:プロジェクトを開始してプロンプトか参照URLを添付
登録後は、新しいプロジェクトを開始します。無料プランは14日間の無料トライアル期間が用意されているようです。
この段階で、動画のテーマとなるキーワードやプロンプトを入力し、あるいは参照となるウェブサイトや記事のURLを添付することで、PictoryのAIが内容を解析し、動画の構成を自動で提案してくれます。(後ほど使い方を解説します)
特にキーワードに基づいた動画生成では、AIが適切なビジュアルやテキストを自動で選び、最適なレイアウトを設計します。
プロンプトを詳細に入力すると、AIによる提案の精度が向上し、ユーザーが想定する内容に近い動画が生成されやすくなります。
参照URLを使用する場合、URLの内容に基づいて情報を抽出し、簡単なリサーチ動画や情報提供コンテンツを自動で生成できるため、リサーチにかかる時間が削減されます。
ステップ3:生成したい内容を設定
プロジェクトの設定が完了したら、動画の長さやテンプレートのデザイン、ナレーションの有無などの詳細設定を行います。
今回はサイトURLを添付するだけで、動画生成ができる機能を使ってみました。
まずは以下画像の「URL to Video」をクリックします。
クリックするとAIがサイト内を読み込んでくれてシーンごとに表示する映像とキャプションを生成してくれます。
ここでも調整可能ですが、後でも編集できるので大枠が問題なければ次のステップへ行きましょう。
Pictoryでは、動画の目的や配信先に応じた設定項目が用意されており、ユーザーはそれらを選択して動画のトーンやスタイルを調整できます。
テキストもキャプションとは別で映像内に組み込むことも可能です。」
シーンごとのキャプションも自由に変更が可能です。シーン自体も入れ替えできます。
また一緒に流れるBGMも用意されています。様々なカテゴリーのBGMがあるので選ぶ分には困らなさそうです。
生成された動画はプレビュー機能で確認できるため、完成イメージを把握しながら最終的な調整を行い、出来上がりに満足したらダウンロードやSNSへのシェアが可能です。
こうして、手軽に動画を作成することができ、マーケティング活動に即座に活用することができます。
Pictoryを実際に使ってみた
Pictoryを使ってみると、AIによる動画生成のスピードとその仕上がりに驚きました。
特に、キーワードやURLを入力するだけでAIが自動的に動画を組み立ててくれるため、従来の動画制作にかかる時間や労力が大幅に軽減されるのを実感しました。
Pictoryのインターフェースは初心者にも扱いやすく設計されており、動画制作の経験がない人でも直感的に操作ができるのが大きな魅力です。
使ってみた感想
Pictoryの使用感としては、まずシンプルさとスピード感が印象的でした。
プロジェクトの開始後、プロンプトや参照URLを設定するだけで数分以内にAIが素材を選択し、構成を提案してくれるため、通常なら編集作業に何時間を要する動画が非常に手軽に仕上がります。
特に短編動画やSNS向けコンテンツで、素早くクオリティの高いものを求められる場合においては、その効果を最大限に発揮します。
キャプション生成も精度が比較的高く、音声データを元に自動的にテキストが挿入されるため、手動での編集が不要です。
また、デフォルトの言語は英語ですが、日本語での生成も可能な多言語対応が可能な点も使いやすく、グローバルなマーケティング施策にも応用しやすい印象を受けました。
生成された動画のキャプションは、そのままでも視認性が高く、視聴者が内容を把握しやすいレイアウトになっています。
もし言い回しやフォーマットに調整が必要な場合でも、簡単な編集機能で微調整できるため、完成度の高いキャプション付き動画を手軽に提供できるのが利点です。
Pictoryを使って感じた唯一の改善点として、繊細なクリエイティブや細かい編集が必要な場合、追加の手作業が発生する場合がある点が挙げられます。
当然ながら一回の生成でイメージ通りのパーフェクトな動画を生成するのは難しいです(これはどの動画生成ツールでも現状はまだ難しいのかと)。
惜しいなと思うのは動画のコンセプトに合ったプロンプトのテンプレートを用意してくれたらありがたいなと思いました。初心者がいきなりテキストで具体的な動画の指示を作るのも難しいし、参照するものを探すのもやや工数がかかります。
映像のテンプレートもいいのですが、完成イメージに至るまでの動画制作をフォローしてくれる機能があればより良いなと思います。
しかしながら、動画制作にかかる労力や時間を考慮すると、その圧倒的な効率性は他ツールと比較しても優れており、特に短時間でインパクトのあるビジュアルを求めるマーケティング担当者にとって非常に便利なツールであると感じました。
他ツールとの比較
Pictoryは多機能で使いやすいツールですが、他の人気動画生成ツールと比較することで、どのような場面で強みを発揮するのかがさらに明確になります。ここでは、Lumen5およびInVideoと比較し、Pictoryの特長や他ツールとの違いについて掘り下げます。
Lumen5 との比較(強み・弱み)
Lumen5は、ブログ記事やニュースを自動で動画に変換するのも得意なAI動画生成ツールです。
Pictoryと同様の機能でいえば、キーワードやURLを入力するだけで動画が生成される手軽さが魅力ですが、Lumen5は特にブログ記事からの動画生成で強みを持っています。
ニュース記事やブログを動画形式に自動変換することで、テキストベースのコンテンツをビジュアルでわかりやすく伝えることができるのが特徴です。
一方で、PictoryはSNS向けの短編動画からプレゼンテーション動画まで対応できる汎用性が高く、キャプション生成や多言語対応など、幅広いコンテンツタイプに適応できるのが強みです。
形容しがたいですが、Lumen5はシンプルな操作でブログからのコンテンツを効果的に動画化できますが、Pictoryの方がビジネスの多様なシーンで利用しやすく、SNS向けにインパクトのある動画を作成する際にはPictoryが有利です。
InVideo との比較(強み・弱み)
InVideo(インビデオ)は、豊富なテンプレートを備えた動画制作プラットフォームで、カスタマイズの自由度が高い点が特徴です。
InVideoは、広告やプロモーション動画向けのクリエイティブな編集に適しており、アニメーションやエフェクトのバリエーションも豊富です。そのため、デザイン性を重視するユーザーに支持されています。
PictoryはInVideoと比べて自動化機能に強みがあり、プロンプト入力から動画を生成するまでのスピードが速いのが特徴です。
動画編集の経験が少ないユーザーでもスムーズに動画制作ができる反面、クリエイティブな細かい調整を重視する場合はInVideoの方が適しています。
Pictoryは効率性を重視し、視覚的な効果を手軽に追加できるため、シンプルかつスピーディーなコンテンツ制作が求められる場合に非常に役立つツールと言えるでしょう。
Pictoryの注意点
Pictoryは優れた機能を持つAI動画生成ツールですが、利用する上で注意すべき点もいくつか存在します。より目的に合った利用ができるよう、ここではPictoryの留意点について解説します。
より繊細な動画を作るにはやや物足りない&修練が必要
Pictoryはシンプルな操作で素早く動画を作成できる反面、繊細な動画編集にはやや不向きです。
例えば、複雑なアニメーションや高度なエフェクトを追加したい場合、他の専門的な編集ソフトに頼る必要があるでしょう。
基本的なエフェクトやトランジションは揃っていますが、独自のカスタム演出や詳細な編集を行う場合には、追加のスキルが求められる場合があります。
具体的にプロンプトを指示しないとイメージ通りの動画はできない
PictoryのAIはプロンプトに基づいて動画を生成しますが、入力内容が具体的でないと期待通りの動画に仕上がらないことがあります。
一般的なテーマや曖昧な指示では、AIの提案する内容がユーザーの意図から外れる可能性もあるため、求める動画イメージをできるだけ詳細に入力するのがポイントです。曖昧な指示をしてしまうとテンプレート感が強い動画に仕上がる可能性が高いです。
特定のマーケティング目的やターゲットが明確な場合は、具体的なキーワードやトーンを事前に設定すると良い結果が得られます。
商用利用する際は注意が必要
Pictoryで提供される素材やテンプレートには商用利用が可能なものが多くありますが、利用時には著作権やライセンスに関して事前に確認しておく必要があります。
特に商用目的での動画制作を行う場合、使用できる素材に制約がある場合や、特定の条件下でのみ利用可能な場合がありますので、企業としての使用時には利用規約をよく確認しましょう。
Pictoryの料金体系について
Pictoryは無料プランと有料プランの両方を提供しており、利用者のニーズに応じて選べる柔軟な料金体系が魅力です。各プランの特徴を理解し、自分の使用目的に合ったプランを選ぶことが重要です。
無料プラン(利用範囲・制限)
Pictoryの無料プランでは、基本的な動画生成機能が利用可能です。
短時間の動画生成や、いくつかのテンプレートを試してみるには十分な内容ですが、利用できる素材やテンプレートには制限があり、生成できる動画の解像度も低めに設定されています。
また、無料プランで作成した動画にはウォーターマークが入るため、そのままで商用利用や本格的なマーケティング活動には利用できないです。あくまでトライアルとしてのイメージを掴むものになりますね。
無料プランは主にPictoryの操作感や基本機能を確認するためのものとして位置付けられているため、正式に活用を検討する際は有料プランへのアップグレードが推奨されます。
有料プラン(利用範囲・機能)
Pictoryの有料プランには、さまざまなプロジェクトに対応できる機能が備わっており、動画生成の自由度が高まります。
高解像度動画の生成や、商用利用が可能な素材・テンプレートへのアクセス、またウォーターマークなしの動画を生成できるため、プロフェッショナルな動画制作に適しています。
プランによっては、チームメンバーとプロジェクトを共有し、共同で編集を行うこともできるため、企業でのマーケティング活動やチーム作業にも便利です。
有料プランは$19(約3,000円程度)からです。費用対効果を換算するのであれば動画1本を制作する単価との比較をしたほうが良いでしょう。秒数にもよりますが、1本当たり1万円~30万円程度します。(約15秒~2,3分を想定)。
実際に動画製作を依頼すると数万円単位でお金もかかるし納期もやや遅いです。本格的な動画ではなく、社内用やイメージ用の動画であればそこまで十分に品質を担保できるのではないのかと思いました。
一方でマーケティングに使うという話であれば少し鍛錬が必要なのとどのレベルの動画を目指しているのかで変わる気がしています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
Pictoryは、動画生成においてスピードと効率を重視したツールで、特に短編動画やSNS向けコンテンツ制作でその性能を発揮します。
キーワードやプロンプトからAIが自動で動画を生成し、キャプションまで自動で追加されるため、動画制作に時間をかけずに視覚的なコンテンツを作り上げることが可能です。
YouTubeやTikTokなど、多様なSNSプラットフォームに最適化された動画生成も簡単に行えるため、動画マーケティングを強化したい企業や個人にとって心強いツールと言えます。
ただし、細やかな編集が必要な場面や、商用利用時のライセンス確認など、注意点もいくつかあります。Pictoryの特性と制約を理解した上で利用することで、効率的に高品質な動画を作成し、マーケティング活動において大きな効果を発揮するでしょう。