皆さんこんにちはプロストイックの久保田です。本日は「事業会社の担当者の方向け」の記事になります。
皆さん一度は経験している、あるいはこれから経験する代理店選定についてのお話です。
ほとんどの事業会社担当者が代理店選びに失敗している
多くの事業会社が広告、SNS、SEO、分析業務において代理店へ委託していると思います。
今の日本の組織体制としてもデジタルマーケティング業務は自社内で実施せず、代理店へ委託という構図が出来上がっています。しかし皆さん「今の代理店に満足していますか?」と聞かれたらどうでしょう。
もちろん満足していると回答する方もいるのは存じています。
しかし当社にも既存代理店さんへ不満をもった方々が相談しにきており、代理店のパフォーマンスに満足していない方々がいるのもまた事実です。
マーケティングのことがわからない担当が代理店選びをしている
そもそも代理店を選ぶ際にコンペ、アイミツなどを取り複数社比較するところが多いと思います。後ほど解説しますが、「コスト」で代理店を選ぶと多くの企業は失敗します。
選ぶ事業会社側の担当はマーケティングの経験や代理店へ所属していた経験がない方も多いです。
なので、どういった軸で代理店を選んでいいかわからないと思います。なので、チェックする項目がよくわからい状態なので、わかりやすい「コスト」で選んでしまう担当者が多い状況はしかたがない部分もあります。
代理店側に事業会社が振り回されているのも事実
一方代理店へ不満を抱える背景として代理店側が原因を作っているケースも多いです。
とにかく代理店選びにおいてのコンペなどでは「成果が出せる会社ではなく営業がうまい会社が勝ちます」。
各社、良い営業担当をつけて来ますが受注後の実態としては若手の1~3年目の方が担当になるケースが多いです(監修はいるケースもありますが、何十社と見ているのでケアは薄く広くの場合が多い)。
営業部分ではしっかりとした代理店アピールをしますが、支援を続けている内に成果が出ないことや、提案の少なさなど徐々に言ったことや期待値とはギャップが生まれてきます。
次の項目で具体的に代理店選びをどう間違えてしまうケースが多いのかを見ていきましょう。
間違った代理店の選び方
これからご説明するのは事業会社の担当者がよくやってしまう代理店選びの軸と失敗例のお話です。
もちろん色々な事情があって決断することもあると思います。
予算都合、上司からの指示、親会社との兼ね合い等、様々な事情はあると存じていますし、当社も多くの担当者や責任者・決裁者の方とお話をして来ました。その上で「こう選ぶと失敗する」という例を実態を元にお話をします。
企業名や会社規模で選ぶ
まず良くない会社選びの1つが「会社名」で選ぶことです。
広告代理店といえばSエージェント、D通。ECやるならAマゾン、楽◯等有名だからという理由で選ぶことです。
これは決して間違いではないし、失敗しないケースもあると思いますがひとこと言わせてもらうと、
「有名な会社だから成果が出るわけではありません」
「同じ業界の実績が(会社として)あるから成果を出してもらえる」というわけでもありません。
いくら会社が有名だとしてもその会社を有名にしてきた実力者が運用するわけでもなければ、類似の業界実績事例を必ずしも横展開できるわけではありません(仮に事例を横展開しても既に同様の事をやってる企業があるので成果としては弱いことが多いです)。
なので、社名で選ぶことは安心を買うことでもなんでもありません。
ただ多くの事業会社の担当者は「社名」で選んでしまいます。上申する際に「この会社は有名で実績があるから」といえば根拠としても強いのは確かに事実です。
しかし、支援開始後に本当に多くの担当者が後悔をしていて、場合によっては責任を取らされるケースもあります(辞めさせられるとかではなく、査定・評価に響くという内容)。
費用面を最重視して選ぶ
続いての代理店選びの失敗例として多いのが「コスト」比較です。
これは最も多く、最もワーストな失敗例です。大企業、中小企業問わずコストで選ぶ決裁者・担当者が非常に多いです。
もちろん予算が限られているのは事実としてあります。
しかし、コスト(代理店フィー)を極限まで安く抑えたからと言って、肝心な成果に繋がるわけではないことを忘れてはいけません(コスト抑制ばかりに目がいって、成果をどう上げるかを忘れてしまっている決裁者・担当者が多いのであえて言葉にしています)。
例えばですが、良質な睡眠を取りたいという目的の中、3,000円のペラッペラの布団・マットレスと50,000円の高反発マットレスではどちらのほうが良質な睡眠を取れると思いますか?答えは一瞬ででますよね?
しかし代理店を選ぶ際に多くの方が「3,000円のマットレスでも寝らればそれなりになるだろう」と「思い込み」なぜか成果を上げることではなく、コストを抑制する観点で選んでしまうケースが多いです。(当社にお問い合わせ頂いている企業様もこれまでの代理店選びの背景を詳しく聞くとこのケースで選んでいることがかなり多いです)
例えている睡眠と同じでコストが安い代理店を使い続ければ使うほど、どんどん疲労が溜まっていき、だんだんと質が落ちていきます。
月額9,800円〜。うちはマージン10%でいいですよ。などのコスト面で選ぶとほぼ確実に失敗をします。(あくまで当社調べですが、コスト面で代理店を選んできた担当者は2年も経たずに代理店を変える羽目になっています)
営業担当者の応対の質で選ぶ
また営業担当の質そのもので選んでいくことも代理店選びの失敗に繋がりやすくなります。
これは「営業担当」と「運用担当」が分かれていることが主な理由です。
営業担当を気に入って代理店選びをしてもその方が成果を上げる支援をする訳ではないので、そこを基準に選んでもあまり意味はありません。代理店としても受注をしたいので、営業には話の上手い人材、これまで実績を上げてきた人材を当ててきます。
加えて代理店(特に広告)は支援規模によって、アサインする人材の質を変えてくるのでますます営業担当の応対や質で選ぶことは意味をなしえません。
他社支援実績で選ぶ
意外かもしれませんが、同一業界の支援実績がある・なしで代理店を選ぶこともあまりオススメはしていません。
理由としてはそもそもその担当が積み上げた実績ではない事が多いからです。
じゃあ社内でその実績が共有されているかというと既にその実績を積み上げた方が退職していたり、十数年前の実績のケースや社内情報連携されず結局何も過去の実績を横展開できず支援されるというケースが大いにあります。
多くの事業会社担当者・決裁者は「この会社はBtoBで同じ業界の他社支援実績があるからノウハウもあるだろう。よしここに委託しよう」という流れで代理店を選ぶと思います。
しかし同一業界での過去実績を出した方が担当する保証はないし、ノウハウが社内で蓄積されているわけでもないのであれば期待する効果は得られると思いますか?
そもそもなぜ広告やSNSなどのデジタル施策をするのに代理店を使うのか
ここまでの話はいずれも「代理店を使う前提」のお話がメインです。
しかし会社によってはそもそも代理店を使わないと言う選択肢もあります。
(今すぐはなくても中長期的にある可能性も含む)。改めて代理店を使う理由・背景を整理してみましょう
自社にリソースがないから
まずは自社にリソースがないからです。これは一般的な事業会社の外部委託理由の1つです。
部署として十数名いたとしても既存の業務で忙しく日々デジタルマーケティングの運用業務を実行できる人材がいない・雇えないなどの理由があり代理店へ委託することです。
ノウハウが全くない
加えてノウハウがないことです。
デジタルマーケティング業務を運用したことがない、手を動かす方法がわからない。などの理由が挙げられます。育成するにも時間もコストもかかるし、既存業務があるから手をつけようにもつけられないことが理由として多いです。
成果を出したいから
そしてもう一つの理由が「成果を出したいから」です。この理由自体は代理店へ委託をするというプロセスの中では不思議なことではないし、プロへ委託して成果を出してもらうというのは当たり前の流れでもあります。本来であればこの理由が真っ先に来ますし代理店へ委託するのも「プロに任せたいから」というのが本来の委託理由です。
しかしこの成果を出す部分を代理店選びの段階で忘れてしまう方が多くコスト偏重で代理店選びをしてしまうことが多いです。
代理店選びは運用実担当者との相性・実績で決める
ここまで読んでいただいた方は「じゃあどうやって代理店を選んだらいいんだよ」と唱えているかと思います。コストでもない、営業担当でもない、類似実績でもない。じゃあなんなのか。
それは「人(実運用担当者)」で選ぶべきです。選ぶ軸として誰が運用をしてくれるのか、その人の実績は十分か、中長期にわたって支援をしてくれるのかなどで、確認すべき質問はコストでもなければ、会社が有名かどうかでもありません。「人」にフォーカスを当てるべきです。
背景に有名な社名や有名な方が顧問として付いていることは確かに信頼がおける部分かもしれませんが、その方が貴社の業務を常日頃から注視してくれるわけではありません。
メインとなる担当者の質やこれまでの実績を考慮することで成果に繋がりやすくなります。取引自体は会社間ですが、選ぶべきポイントは社名でも会社実績でもなく担当者個人であり、その人のスキルとマインド次第で成果がかなり変わることが多いです。(逆にいえば担当者次第で成果が一気に落ちることもあります。)
代理店の運用担当者はコロコロ変わることに注意
これは本当の話ですが、担当者の質によって成果は良くも悪くも変動します。
なので、実績がある担当が付いてくれるのかを確認したり、その担当が中長期にわたって支援してくれるのかも確認ポイントです。
代理店の担当は冗談抜きに季節が変わるたびに変更されることも平気であります。
運用担当者が固定なのか、どのくらいのクライアントを兼務するのか等を事前に確認することで失敗を防ぐことができます。コンペにおいてそこを事前に押さえておくことも重要です。
代理店に悩まされるなら自社でデジタルマーケを運用する体制を整備する選択肢を
代理店選びは難しくコンペにしたとしても結局数年経った時に成果が出ているかと言う問いに対して「う〜ん」と言う回答をする事業会社の担当者が非常に多いです。
今契約している代理店に不満を抱えているなら別代理店へリプレイスすることも手ですが、自社である程度の運用体制を作れないかを検討することも選択肢として考えることを推奨しています。
もちろんいきなり短期的にかつ全ての業務を自社で行うわけではありません。お伝えしたいのは「出口戦略」としてデジタルマーケティングのインハウス化(内製化)をするということです。
単純な代理店選びだけを続けると「この代理店・担当者は当たり・ハズレ」の話に収束してしまいガチャ要素が強くなってしまいます。
中長期的な展望として自社である程度デジタルマーケティング業務を実行・管理する体制を持つことを当社プロストイックは推奨しています。
代理店に振り回されることはなくなる
インハウス化の一番のメリットは代理店に振り回されることがなくなることです。
これまでは代理店のあたり・ハズレに左右されてきましたが、代理店を選ぶことそのものを根本から無くすので、代理店に左右されない体制を作ることができます。
そのため成果を恒常的に出すことに繋がりますし無駄な代理店とのコミュニケーションコストを削減することにも繋がります。
決してハードルは高くない
インハウスというと「自社にリソースやナレッジなんてないから無理」と結構初手から諦めている方が多いです。
しかしハードルは高く見えるかもしれませんが、得られるリターンも大きいことも事実です。
また自社で運用体制を作らないにしても最小限のリソースとある程度のナレッジを持つだけでも「代理店をコントロールする力を養うことも可能(当社ではこれを準インハウス化と定義)」なので、まずは代理店依存から脱却することから始めても良いかもしれません。
体制を構築できればコスパ最高のチームができる
先ほども記述しましたが、インハウス化・準インハウス化は得られるリターンが大きいです。もちろん導入にあたってのハードルは高いかもしれませんが、代理店選びでの当たり・ハズレという2択から脱却することができます。
プロストイックはデジタルマーケティングの内製化(インハウス化)を支援しています
プロストイックは単なるデジタルマーケティングのレクチャーではなく、成果を出す体制、再現性のある広告・SNSの運用を支援しています。代理店選びに悩んでいる方、既存代理店に不満のある方はぜひ一度お問い合わせください。